理念・ビジョン
彼女は自分の意志を言葉や身振りで表現する事が全く出来ません。しかし、ご家族は「瞳」のほんの少しの変化で全てを察知し完全にコミュニケーションします。
私たちは、身体が不自由な子どもたちと、
彼ら彼女らに関わる全ての人が笑顔になることを目指しています。
私たちの持つ技術が、身体が不自由な子ども達の笑顔を引き出す一助となり、
その笑顔を見て周りの人も、私たちも笑顔になる・・・
ご家族はもちろん、お医者さん、看護師さん、リハビリの先生、学校の先生、お友達。
そんな「笑顔の輪」に、私たちも入れてもらえる姿をいつも夢見ています。
《All for Smile ~すべては笑顔のために~》の《All(すべて)》には、
私たちも含めた《All(すべて)》の人という意味を込めているのです。
私たちは 1991 年から四半世紀に亘り、身体が不自由な子どもたち(重度肢体不自由児)のいすを一台一台フルオーダーで製作してきました。その数はこの30年で今や 10,000台をゆうに超えています。
その一つ一つの製作過程から得られた膨大なノウハウが私たちの今を支えているとともに、その積み重ねこそが、子どもたちから授かった「宝物」なのです。
その「宝物」を次の世代へとつなげるために、これからも更に磨きをかけていかなければなりません。
長年、子どもたちに真正面から向き合い研鑽を積む中で見えてきたことは、身体が不自由な子どもたちの「日々の辛さ」の多くは、「しょうがい」から直接起こっているのではなく「環境が整わない」ことこそが大きな「要因」だということです。
「しょうがい」は環境の中にあるのです。
私たちが作る「いす」をはじめとする様々な道具も、環境を作る要因の 1 つです。子どもたちを変えるなどという大層なことではなく、その「いす」を通して環境を整えることが私たちの使命だと自負しています。
子どもたちが教えてくれた「キャスパー・アプローチ」という強みを最大限に活かして、その使命を全うすることこそが、アシストの価値なのです。
障害とされる症状の多くは、
道具で日常の環境を整えることで改善されます。
この発想は世界的にみても、まだ認知されていないキャスパー独自の概念。
今後、キャスパー理論による道具を世界に通じる道具に仕立て上げ、
世界の子どもたちの笑顔を創ります。